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マークベースのCEOが自ら製品講習を始めた理由:PMFとGartner

2 時間前
読了時間: 6分

マークベース代表 キム・ソンジン



もう10年が経ちました

長年、インメモリデータベースのエンジンを開発していた私が、「ビッグデータ」の時代に強くひかれ、将来は通常のトランザクションデータよりも「マシンデータ」(2013年当時はこう呼んでいました)が多くなると確信して、マークベースを創業してから、という話です。

2013年は、ログデータをSplunkなどで処理し、テキストファイル、画像、動画のような非構造化データをHadoopで扱う流れが、大きな勢いを持っていました。その中で私は、いつか新しい形の高速なデータベースが必要になるはずだと、まだ漠然とした未来を思い描いていました。


ところが……

以前のニュースレターでお送りした「韓国の公共調達市場への提言:近づく時系列データベースの時代」を覚えていらっしゃるでしょうか。公共市場への提言という形でしたが、文脈をたどると、こういう意味でもありました。

「時系列データベースの開発を始めて何年も経った2019年ごろ、ようやく世間に知られるようになった。創業から約10年後の2023年には、米国で一つの製品分野として定着した。しかし韓国では、まだ小さな始まりにすぎない」。少々、複雑な気持ちになる話です。



Gartnerによる2023年の時系列データベースの位置付け
Gartnerによる2023年の時系列データベースの位置付け

Gartnerの2023年の資料では、時系列データベースの状況がこのように示されています。


しかし、実際には

韓国での私の実感は、この分析と一致しません。Gartnerの資料を読むと、2024年には関連するIT人材の30〜50%程度が、私たちの仕事を知っているか、一度は耳にしていてもよさそうだと感じます。ところが実際に会う方のうち、時系列データベースの必要性や存在をご存じなのは、体感では2〜5%ほどなのです。

ここから、私の悩みが始まります。

産業データでもIoTデータでも、私が参照したIDCの数字のように年61%の勢いで増えているとしたら。そして、多くの現場の専門家がデータ処理に悩んでいるとしたら。なぜ市場の認知や導入は、私が想像したよりもずっとゆっくり進むのでしょうか。


PMFという言葉をご存じですか

Product Market Fitの略で、簡単にいえば「自分たちの製品を本当に必要とする市場を見つけること」です。

米国のスタートアップやベンチャー投資の世界では、広く使われています。少し大げさにいえば、「すべてのベンチャーの旅はPMFを見つけるためのもの」ともいえるでしょう。

サンフランシスコのベイエリアにある大学、VC、アクセラレーター、インキュベーターのプログラムや講演を見ても、事業の成功に関する話の多くは、最後にPMFへ行き着くからです。

実は本稿の2年前、世界各地の起業家や起業を目指す人を対象とした、スタンフォード大学のプログラムに参加しました。企画、開発、投資家への説明、資金調達まで、一連の過程を体験するものでした。事情があり、最後まで修了することはできませんでしたが。

そこで最もよく耳にしたのがPMFでした。「PMFを見つけるためのよい方法を教える」というのが、プログラムの狙いの一つだったのです。

印象的な表現も覚えています。PMFを見つけたら、まるで地雷を踏んだときのように、見間違えようのない爆発的な顧客の反応を経験する、というものでした。


頭をハンマーで打たれたような驚き

そんな中、数日前に、目が覚めるような記事を見つけました。著名なVC、Sequoiaが公開した「The Arc Product-Market Fit Framework」です。


The Arc Product-Market Fit Framework
The Arc Product-Market Fit Framework



この記事では、PMFを大きく3つのパターンに分けています。

1つ目は「Hair on Fire」。顧客の髪に火が付いたかのように切迫した問題を解決するものです。素早く製品を作り、明確な痛みを取り除くことで、急速な成長につながるタイプです。

2つ目は「Hard Fact」。市場に問題や苦痛はあるのに、顧客がそれを当然のこととして受け入れてしまっている状態です。ここにもPMFの機会があります。

3つ目は「Future Vision」。まだ人々が想像していない、新しく革新的な製品によって需要を生み出すタイプです。

なぜこの記事が、私にそれほど大きな衝撃を与えたのでしょうか。

私自身が10年間PMFを探し続け、今どこにいるのかを常に考えていたからです。そして、自分とよく似た状況からPMFを見つけた企業の事例が、そこにあったのです。


それは、どの会社でしょうか

先ほどの2つ目、Hard Factは、問題や苦痛が当たり前になり、もはや解決すべき問題として認識されなくなった市場です。

そこでPMFを見つけた代表例が、インバウンドマーケティングやメールマーケティングで知られるHubSpotです。

HubSpot
HubSpot

同社が創業した2000年代半ば、企業のマーケティングは広告、ダイレクトメール、電話による働きかけに大きく依存していました。費用が高く効果が限られていても、時間のかかる非効率な方法が広く使われていました。

HubSpotは、SEO、コンテンツ、メールを使うインターネット中心の手法によって、費用対効果の高い方法を示しました。そこにPMFの機会があったのです。

ただし重要なのは、その考え方自体はHubSpotだけのものではなく、ほかの人でも思い付き、実行できるものだったという点です。

ではHubSpotは、その機会をどうやって大きな普及につなげたのでしょうか。

考え方を整理した「本」を書き、それを基に顧客へ「教育」を行ったのです。

ここで私は、もう一度強く頭を打たれたような気がしました。

Hard Factの市場では、新しい技術や製品があるだけで、顧客の習慣を変えるのは難しい。より効果的な方法を目に見える形で示し、実現できるよう継続的に教え、証明することが大切なのです。HubSpotは、その教育と実証の力を見せてくれました。


ああ、分かった!

考えを巡らせた末に、私はマークベースの足元へ意識を戻しました。では、これから何をすべきでしょうか。

まず、いくつかの事実を整理しました。

  1. データは増え続け、今後もさらに増える。

  2. 顧客は、すでにその増加による問題を抱えている。

  3. しかし、その問題と長く付き合ううちに、当たり前の習慣になっている。

次に、市場の変化をどう後押しできるかを整理しました。

  1. 新しいデータの問題を解決できる技術と製品はある。

  2. その知識と情報を整理し、体系的な資料を用意する。

  3. 資料を顧客に届け、必要な教育を行い、問題を解決できることを示す。

  4. 新しい方法を取り入れる顧客が増えれば、市場の変化は加速する。

これが、私の思考の流れでした。


だから、自分で顧客に会い、定期講習を行うことにしました

本稿の前月からの講習案内をご覧になった方は、CEOとCTOが直接教えるというメールを受け取られたかもしれません。ほかにも仕事はたくさんありますが、やってみることにしたのです。実はHubSpotの話を知る前に始めていましたが、ここで意味がつながりました。

これまでも優秀な社員が講習を担当していました。それでも、Machbaseを実際に作った本人が製品と技術を説明することには、大きな価値があると思いました。私たちの目指すものを、市場へ直接伝えられるからです。

そこで今月も、自分で資料を更新し、CTOとカリキュラムを議論しながら準備しています。Machbase Neoの本もきちんと作り、参加者へ渡せないかと考えています。

HubSpotが行ったように。


次の講習で改善すること

午前は私が、時系列データベースの考え方と全体像を説明します。午後はNeoエンジンの開発を率いるCTOが開発者向けに、実際の活用シナリオをより多くのデモで紹介し、最後に短い実習を行う構成に改善する予定です。

以前お知らせしたように、Machbase Academy Centerでは、定期講習の資料に加えて、自習用のオンライン講義も公開しています。必要なときにご活用ください。



おわりに

思いのほか長い話になってしまいました。それでも、私と同じような悩みを抱えるスタートアップの経営者やメンバーに、少しでも役立つことを願っています。

もしかしたら、

私もいつか、あの爆発的な顧客の反応を体験する日が来るかもしれません。


ありがとうございました。

 
 
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